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権利関係

問8 売買契約の解除難易度 B(標準)

正解4

出題内容

解除時の利息の起算点、合意解除と第三者、賠償額の予定と解除、解除権の不可分性を問う。

設例:Aを売主、Bを買主とする甲建物の売買契約。

問い方:正しいものはどれか(民法・判例)

選択肢の解説

1Aの債務不履行で契約を解除し、AがBに代金を返すときは、解除の時からの利息を付ける×

受領の時から利息を付ける(545条2項)

2BがCに転売した後にA・B間で合意解除した場合、善意・無過失のCは登記がなくてもAに所有権を対抗できる×

解除前の第三者が保護されるには登記が必要(判例)

3損害賠償額を予定していた場合は、契約を解除できない×

賠償額の予定は解除を妨げない(420条2項)

4解除権を持つ売主Aが死亡し、D・E・Fが相続した場合、解除は全員からでなければできない○

解除権の不可分性(544条1項)

正解のポイント
当事者の一方が複数いる場合、解除は全員から行う(544条1項)。

詳しい解説

解除の効果では、金銭を返すときは受領時から利息を付ける(545条2項)。解除前の第三者が保護されるには登記が必要とするのが判例。解除権は当事者が複数いれば全員から行使する(不可分性)。相続人が複数いる場合も同じ。

押さえるポイント

ひっかけ注意:利息の起算点を「解除時」にすり替えた肢

理解を深める

この問題を解く順序

解除の問題は、当事者間の清算・第三者の保護・解除の行使方法を分けます。金銭返還の利息は「契約が壊れた日」ではなく「金銭を受け取った日」からです。損害賠償の約束があることと、契約を解除できることも両立します。

  1. 代金返還の利息は受領時からと確認する。
  2. 転売先Cの保護は、善意・無過失だけでなく登記の要否を確認する。
  3. 相続で解除権者が複数になったときは、全員から行使する原則を当てはめる。

比較・具体例で整理

問8の判断に使う条件と結論
確認する点考え方・結論
利息の起算点代金を受け取った時
損害賠償額の予定解除権の行使を妨げない
解除権者が複数原則として全員から行使
相手方が複数原則として全員に対して行使
復習の一問一答相続人Dだけが、自分の相続分について売買契約を解除できる?

本問ではできません。解除権の不可分性により、解除はD・E・F全員から行う必要があります。金銭債権の分割と混同しないことが大切です。

参考文献・根拠

  1. 民法 420条・544条・545条(e-Gov法令検索)
  2. 最高裁昭和33年6月14日判決(合意解除と第三者)

条文は2026年4月1日時点の施行法令で確認してください(e-Gov法令検索)。

本ページの解答・解説は独自に検討した非公式のものです(2026年10月18日、問題冊子の原文と全問照合済み)。問題文は要旨で記載しています。正式な正解は2026年11月25日に試験機関から公表されます。