問9 法定地上権難易度 C(難)
出題内容
1番・2番抵当権がある場合や、抵当権設定後に建物を建てた場合の法定地上権の成否を問う。
設例:A所有の甲土地上の乙建物のための法定地上権。
問い方:誤っているものはどれか(民法・判例)
選択肢の解説
1番抵当権の設定時に建物がなければ成立しない(判例)
2番抵当権の設定時に土地と建物の所有者が同じなら成立する(最判平19.7.6)
抵当権の設定時に同じ所有者であることが要件
抵当権の設定時に建物がないため(一括競売の問題)
1番抵当権の設定時に建物がなければ、2番抵当権者の申立てによる競売でも成立しない(判例)。
詳しい解説
法定地上権の要件は、①抵当権設定時に土地上に建物がある、②設定時に土地と建物が同じ所有者、③抵当権の実行で所有者が別になる、の3つ。1番・2番抵当権があるときは、原則として1番抵当権の設定時を基準に判断する。ただし1番抵当権が消えた後に2番抵当権が実行された場合は、2番抵当権の設定時を基準にするのが判例。
押さえるポイント
- 要件判断の基準時は原則として1番抵当権の設定時
- 1番抵当権が消滅していれば2番抵当権の設定時が基準(最判平19.7.6)
- 更地に抵当権を設定した後の建物には成立しない(一括競売が可能)
ひっかけ注意:2番抵当権者の申立てなら成立すると誤解させる肢
インタラクティブ:法定地上権 判定シミュレーター
抵当権が2つある土地の事例。条件を切り替えて、法定地上権が成立するか確かめてください。
この問の解き方を整理する
土地に1番抵当を設定した時、建物ができた時、2番抵当を設定した時、競売時を横一列に並べます。申立人の順位だけで基準時を決めず、残っている先順位抵当権の担保評価を確認します。更地の先順位土地抵当という条件を見逃さないようにします。
関連ルールを比較する
| 論点 | 基本ルール | 注意点 |
|---|---|---|
| 設定時 | 建物の存在・同一所有を確認 | 競売時だけを見ない |
| 更地に土地1番抵当 | 原則不成立 | 後からの建築で担保価値を下げない |
| 先順位が消滅 | 後順位設定時が基準となる場合 | 抵当権の存否を確認 |
次に同じテーマが出たら:「2番が申し立てたから2番設定時」と機械的に決めない。
テーマ全体を学び、条件を変えて練習
「法定地上権と抵当権の時系列」の詳しい仕組み、具体例の解き方、解答理由つきのオリジナル類題3問を用意しています。
参考文献・根拠
- 民法 388条・389条(e-Gov法令検索)
- 最高裁平成19年7月6日判決
- 最高裁平成2年1月22日判決
条文は2026年4月1日時点の施行法令で確認してください(e-Gov法令検索)。
本ページの解答・解説は独自に検討した非公式のものです(2026年10月18日、問題冊子の原文と全問照合済み)。問題文は要旨で記載しています。正式な正解は2026年11月25日に試験機関から公表されます。
